2013-01-01から1年間の記事一覧

安倍晋三首相による靖国参拝について

昨日午前、ついにやってしまったようだ。中韓はもちろん、米国までもが大使の公式声明として"disappointed"だと表明している。幕末に薩長が中心となって無理矢理天皇を神格化させたくせに、天皇に実質的権力も責任も与えなかった「無責任の構造」(丸山真男…

牛脂

日本人の不思議なほどの脂志向は一体なんなのだろう。巷では、まるで脂が多ければ多いほど良いとされているみたいだ。多くの「霜降り肉」は、少量ならよいが、ちょっと食べると胸焼けしてしまう。昨今高級ホテルが牛肉の偽装表示などで問題になっているが、…

18年ぶりのポーランド大使館

ある種自分のルーツでもあるポーランドの世界に、久しぶりに触れてきた。 今年で9回目になるというフォーラム・ポーランド会議に参加しまして、テーマが社会科学系だったこともあり恩師である関口時正先生からご案内いただきました。私が学生だった当時と比…

対中とか対韓とかに見られる集団心理と企業

最近の中国による防空識別圏の設定は明らかに由々しき問題で、国家の主権や国民の安全を脅かすことだから明確にNOというべき話ではある。しかしここで言いたいのは中国の行動そのものではない。日本社会のこの全体的な「振れ」には、やっぱり違和感を感じ…

山本太郎、エスタブリッシュメント、天皇

山本太郎議員が園遊会で天皇陛下に手紙を渡したのが10月31日だからもう3週間も前のことになる。今更この話題である。でも今だから書きたいと思うことがある。皇室のことになると、話題にあげるのがはばかられる。それは、大きな声でうったえるととにかく面倒…

統合報告と自律的な全体最適

昨今私が関心を持っているのが、企業の非財務情報(例えば長期的戦略、株主戦略などのコーポレートガバナンス、組織、人権、労働慣行、環境対応、公正な事業慣行、消費者課題、コミュニティへの参画など)と財務情報とを一緒にアニュアルレポートとして公表…

ツィメルマンによるベートーベン後期ピアノソナタ3曲

この冬のツィメルマンの来日が腰痛で遅れるようですが、聴けるまではじっくり噛みしめてガマンしましょう。なんといっても、今回はベートーベンの後期ソナタ3曲。氏がこれまでまとめて弾くには一種の恐れを抱いていたとされるものです。いわく、 「私はこの…

ここ何年か、街の中で日産ジュークという車をよく目にする。 初めてこの車を見たのはその秀逸なお尻で、SUVらしく高めの車高にバランスのいい、やや小さめなお尻が美しく、一瞬「おっ」と思わせた。まあところが、だ。たぶん同じように感じた人も多いので…

風が吹いたら鳥の糞がビチャ

旧車を持つ私としては、雨の中を運転するのはイヤなものです。知らないうちに、見えないところでサビが進行する危険性が高いので。ちなみに雨がイヤなのには、我が家特有のもう一つの理由があります。 予算の都合上、屋根(カーポート)を買えないことから、…

旧車とこわい兄ちゃん

嵐山高雄パークウェイでこの前の日曜日に行われた旧車のイベントに、マニアな幼稚園パパに連れられて参加してきました。とっても地元。旧車のイベントだと思って行ってみたら、まあ旧車は旧車なんだけど、マフラーが1メートルくらい縦に2本ニョキッと立てて…

最近の車では久々の

魂のはいったデザインだと思う。 さて、走りはどうだろうか。http://www.axela.mazda.co.jp/pre/#!/product 特に久々のヒットのように見えるのはハッチバックのバランスかな。テールライトとかの配置などは最高とまではいかないけど、全体のバランスは素晴ら…

いじめ対策としての「道徳の教科化」?

いじめ対策として「道徳の教科化」が提案されているところに違和感を覚えます。 「高得点を取る子供はいじめをする確率が低い」とはたぶん言えないでしょう。むしろ逆の相関性だってあり得るかもしれませんね。それに、道徳を直線上にゼロから100点の間で評…

世にも悲惨(飛散)なウンコの話

大学教員が書くブログとしては失格だと思うし、とんだ恥さらしである。しかし、教員の前に人間である。これは私の半生の、ある意味、魂の叫びにも近いテーマだから、やっぱり書いてしまいたいと思う。ことウンコと共に歩んできたという意味では、この世に私…

「国際的」っぽいもの

「大学入試の英語テストはTOEFLに変更せよ」 楽天・三木谷社長が提言する「英語革命」 (1/2)英語は必要。でも入試とかTOEFLの議論は的はずれ。そんなもの出来たって読み書きや話ができることとは無関係。 どの言語かは関係なく、内容を理解して何が何でも伝…

117クーペ修理から帰宅

愛車117クーペが修理から2週間ぶりに帰宅。幼稚園に通う寧乃(娘)の親友のパパが旧車修理のプロで、すっかりお世話になりました。備忘録を兼ねて、あとづけのガソリンポンプから送られてくるゴムのパイプからガソリンが漏れたため、こいつを取り寄せて交換…

リーダーのaccountability

って、こういうことだと思うのです。FULL TRANSCRIPT: President Obama’s Sept. 10 speech on Syria - The Washington Postその中身や彼の今後の政治的立場などはさておき、国民に対して説明責任を果たすというのはこういうことではないでしょうか。これは「…

いまさらAIGの特集記事

昨日9月8日(日)の日経さん11面に、「日曜に考える」てなことで2008年のAIG救済の話が特集に。当時はAIGのNY本社の調査部のアナリストだったので、現場はどうなっているのかと世界中の社員や一部メディアから連絡が殺到していました。でも心の中は、自分…

「東京」に思うこと

東京に生まれ、東京で育ったからこそ、今や傍から東京を見るようになって思うことがたくさんある。あの人間の渦の中で違和感なく育ったから、新宿・池袋・渋谷の雑踏、ギューギュー詰めの地下鉄、環七の交通事故、歌舞伎町のポン引きや、世界一モノが揃う買…

師匠がいない!

大学の教員になって3年半、これまで研究面で何が一番しんどいかって、自分が「弟子」としてついている師匠がいないことだ。最近ずいぶん売れっ子の内田樹の「修行論」を読了。私自身経験を重んじることもあり、稽古から得るような、相手の動きと「同期」す…

人権と倫理とか哲学とか

このところ時差ボケもあって家族に邪魔されない深夜に本を読める。そんな中で2冊の本といい出会いをした。こちらは1993年にオックスフォード大学で行われたOxford Amnesty Lecturesを編纂したもので、中にはロールズやローティなど現代の著名哲学者たちが当…

Swing voters

昨日の参院選の結果、日本中の選挙区で「自民・新人」の当確情報がひっきりなしに流れ続けた。昨年12月の衆院選の時もそうだったし、2009年8月の総選挙では「民主・新人」だらけ、2005年の郵政選挙の時はまた「自民・新人」だらけだったのでしょう。人を見ず…

クールジャパン推進機構法

だからクールじゃないって言ってんじゃん。記事: http://r25.yahoo.co.jp/fushigi/jikenbo_detail/?id=20130716-00031120-r25&c=04 プロモーション・ビデオ: 自分で自分をクールだと言えばその時点でクールではなくなるんだよ。北朝鮮のリーダーがその権威…

いじめ防止対策推進法

いじめを上から抑え込もうとすればするほど、いじめは潜在化し、陰湿化してゆく。大津市長「心強い」 いじめ防止対策推進法が成立(2013年6月22日朝日新聞)このことでいじめが本当に減るのか、見ものである。数年後、なんらかの統計を持ち出して「はい減り…

いわゆる「炎上」と情報の非対称性

国連の委員会で国を代表して参加している者が「シャラップ!」と怒鳴ることはもちろんあってはならないのだけれども、それにしても最近、誰がどこかで何を言って、それに対してウェブ上で炎上した、というニュースをよく目にする。どこぞのイケメンシェフと…

クール・ジャパン推進機構??

NHKニュースによれば、政府がクール・ジャパン推進機構たるものを設立するらしい。その目的は、「日本のアニメやファッション、それに日本食・・・分野の事業を海外に展開する企業を資金面で支援する」ためなのだそうだ。クールの定義は? 極めて主観的だ…

米中首脳会談とその報道に思うこと

各新聞などでは、まずは尖閣問題などでの対立点をトップに持ってきて、北朝鮮の核開発問題については協調姿勢を示していることなどを列挙している。たぶん、今回の首脳会談で何が語られたかについては二次的な重要度であって、一番重要なことは8時間にも及…

The same old rhetoric

米次期通商代表、日本の自動車市場開放に意欲(2013年6月7日、日経新聞)為替の変動は、資金供給の結果で、それが目的ではないですね。日本の自動車市場はとっくのとっくに解放されています。関税は低いし、非関税障壁なるものは人間同士の信用とかに関わる…

仕事と柔軟性

2010年3月、我が家はジュネーブから関西空港に降り立ち、京都に到着し、新たな生活が始まりました。ただでさえジュネーブでの仕事と生活の片付け、京都での仕事と生活の立ち上げで奔走して腰を痛めていたところ、脱力してしまうような出来事に遭遇しました。…

戸籍という制度

欧米の多くは、教会がこの制度を補完してきたようですが、日本・韓国・台湾については、国の制度としてこの仕組みがある(あった)ようです。また、同じ出所によると、ドイツやスイスには家族単位での登録が、スウェーデンやオランダには個人単位での登録制…

現象学ふたたび

以前ずいぶん売れた小熊英二氏の社会を変えるには (講談社現代新書)作者: 小熊英二出版社/メーカー: 講談社発売日: 2012/08/17メディア: 新書購入: 8人 クリック: 352回この商品を含むブログ (71件) を見るでもそれなりのスペースを割いて現象学の説明をして…