教育

発想法のいい本が出たと思う

この手の発想法とかの書籍は世に出すぎていてあまりにも玉石混交で、書店でもほぼ手に取ることすらなくなった。そんな中、ゴールデンウィークに久々に家族で書店に行き、多少は時間的にゆとりをもって物色できた中で目に留まったのがこの本だった。著者がブ…

加藤紘一氏の訃報に思うこと

ご冥福をお祈りいたします。良くも悪くも私が政治に関心を持つきっかけをくれた方でした。氏が一時期辞職していた頃、ニューヨークの留学先に半年近く滞在しておられました。授業を聴き、飲みに行き、ご自宅に行き、日本そばまで振る舞っていただきました。…

大学中退を政府が阻止するべきなのか

というタイトルだから、もちろん阻止するべきではないというのが私の意見。基本は。大学中退:文科省が全国調査へ 年6万人以上、防止策検討 毎日新聞 2014年01月31日 http://mainichi.jp/select/news/20140131k0000m040143000c.html「基本は」というのは、例…

いじめ対策としての「道徳の教科化」?

いじめ対策として「道徳の教科化」が提案されているところに違和感を覚えます。 「高得点を取る子供はいじめをする確率が低い」とはたぶん言えないでしょう。むしろ逆の相関性だってあり得るかもしれませんね。それに、道徳を直線上にゼロから100点の間で評…

「国際的」っぽいもの

「大学入試の英語テストはTOEFLに変更せよ」 楽天・三木谷社長が提言する「英語革命」 (1/2)英語は必要。でも入試とかTOEFLの議論は的はずれ。そんなもの出来たって読み書きや話ができることとは無関係。 どの言語かは関係なく、内容を理解して何が何でも伝…

師匠がいない!

大学の教員になって3年半、これまで研究面で何が一番しんどいかって、自分が「弟子」としてついている師匠がいないことだ。最近ずいぶん売れっ子の内田樹の「修行論」を読了。私自身経験を重んじることもあり、稽古から得るような、相手の動きと「同期」す…

いじめ防止対策推進法

いじめを上から抑え込もうとすればするほど、いじめは潜在化し、陰湿化してゆく。大津市長「心強い」 いじめ防止対策推進法が成立(2013年6月22日朝日新聞)このことでいじめが本当に減るのか、見ものである。数年後、なんらかの統計を持ち出して「はい減り…

いわゆる「炎上」と情報の非対称性

国連の委員会で国を代表して参加している者が「シャラップ!」と怒鳴ることはもちろんあってはならないのだけれども、それにしても最近、誰がどこかで何を言って、それに対してウェブ上で炎上した、というニュースをよく目にする。どこぞのイケメンシェフと…

僕の英語勉強法

昨日ある学生に、夏からアメリカに留学に行くので英語力を上げたい、どうしたらいいか、と相談を受けました。私は大学入試以来、「英語の」授業やらお勉強やらをやったことがなく、大学ではポーランド語とフランス語でした。留学に向けても特に英語を勉強し…

なぜ私は学生の目線でいるのか

フルタイムで大学教員になってまだ3年ちょっとの私なりのアプローチであります。大学教員の大多数が私みたいになってしまっては良くないことでしょうが、そうは絶対にならないでしょう。なぜなら大学教員たちも皆、バラバラの主観でものを見ているからです…

幸福と等しく限られた時間

トクヴィル『アメリカの民主主義』(1835)、『時間意識の近代』より; 「この世の幸福の追求だけに、自らにこころを奪われている者は、常にせきたてられている。なぜかというと、彼はこの幸福をみつけ、これをかちとり、そしてこれを享受するために、限られた…

大阪にあって東京にないもの

文化的なものを除いて、人工物で大阪にあって東京にないものと言えば、民博でしょう。これはたいへん面白いし、子供も大人も勉強になる。私の外語大魂が久しぶりにメラメラ燃えているのがわかった。私の知る限り、東京にはこれほどのものはない。ニューヨー…

中年差し掛かり、脱サラ教員としての責任

37歳でスイスから帰国して大学の教員として着任し、間もなく3年が経ちます。早いものです。これまでこのような新米教員に関わってきた学生の忍耐力に感謝しなければなりません。大学の役目の一つとして、実業界では取り上げられないアカデミックな研究に…

エムケイ訪問

一昨日、「日本企業の国際的展開」という講座の遠足として、学生13人を連れて東寺の近く(九条油小路)にあるエムケイ株式会社の本社を訪問しました。専務の松田氏に色々と解説いただきましたが、常に既得権益や差別と闘ってきた当社がこだわるカスタマーサ…