2014-01-01から1年間の記事一覧

クロスロード

学会でスロヴェニアの首都リュブリャーナに行ってきた。日本における統合報告と投資家のスチュワードシップ・コード導入に関するプレゼンをしてきた。途中、イスタンブールとサラエボ(ボスニア・ヘルツェゴビナ)に、学会後にザグレブ(クロアチア)に行っ…

連合経済の難点

この記事を読んでの雑感。欧州、シェールガス商用生産 ポーランドで年内めど 2014/7/14 日本経済新聞 欧州、シェールガス商用生産 ポーランドで年内めど :日本経済新聞 まっさきに思い出したのは、福島原発事故後にドイツが表明した脱原発に伴う、電力コスト…

一貫性なき政策・意識

以下の記事、突っ込んでくださいと言っているようなものだ。女性リーダー集めた世界会議創設 首相が単独会見 人口減抑制へ地方戦略、年明けに策定 日経新聞 2014/7/8 女性リーダー集めた世界会議創設 首相が単独会見 :日本経済新聞 記事前半: 首相は「歴史…

態度豹変

昨年末に安倍首相が靖国神社に参拝した際、韓国や中国からの批判に対して安倍首相は「話せばわかってもらえる」との発言を残した。一報でケネディ大使の遺憾表明に対しては、玉虫色の態度をとっていた。今回、靖国神社の例大祭にあたり首相はお供え物だけし…

「介護・家事にも外国人労働者」

昨日の記事「介護・家事にも外国人材活用、国家戦略特区で先行実施も=政府会議」(ロイター 4日) 介護・家事にも外国人材活用、国家戦略特区で先行実施も=政府会議 - ロイターこのブログでも再三書いてきたが(たとえば外国人労働者と社会 - Econ少年漂流…

異次元ポケット

ドラえもんはアイディアの宝庫! 息子の本棚にあったドラえもんの道具百科をチラッと見ていたら、イケそうなものがたくさんあった。最新版 ドラえもんひみつ道具大事典 (ビッグ・コロタン)作者: 藤子 F・不二雄出版社/メーカー: 小学館発売日: 2003/12メディ…

自動車製造のモジュール化

というのは経営者や経営学者の目線からは素敵なことなのだろうし、それによって発展途上国の乗用車需要に応えているという点でも意味があることなのだろう。トヨタのクルマづくりは“個別対応”から“共用化”へ(2014年2月15日、BLOGOS片山修): トヨタのクル…

特攻

昨日、中学・高校時代の同級生に声をかけてもらって、元特攻隊員の粕井貫次氏の講演会に参加した。御年90歳でさすがに耳が遠く、また受け答えもスムーズとはいかなかったが、ご自身の記憶の中から言葉を発するときは起立して背筋を伸ばし、たいへんよく通…

今の日本への強烈な諷喩と捉えた

読書でこれだけの絶望やら敬意やら感情的に高揚してしまったのは、実に久しぶりだ。しかも、自分の置かれた社会・国についても考えさせられた。「白バラは散らず」インゲ・ショル著白バラは散らず―ドイツの良心ショル兄妹作者: インゲ・ショル,内垣啓一出版…

ルールを乗り越えることと生きること

バッハはそれまでのバロックの時代の音楽という宮廷音楽のルールを熟知しつつ、極めて精巧な対位法を多用するなど、その作風はそれまでの宮廷音楽の常識では考えられなうものであり、それゆえに必ずしも当時多くに受け容れられたものではなかった。バッハは…

車検戻り

さて、わが117クーペ様が車検から戻ってきた。娘の幼稚園での親友のお父さんがその道のプロで、そんじょそこいらの自動車修理場にはない知識と腕の持ち主なのだ。彼の勤めるところで良心的に対応していただき、金銭的なこともそうだが、何よりも心理的にあり…

経常収支を理由に再稼働という理屈

経常収支の黒字を維持すること自体が政策の大目標になってはならない。なぜなら、それは国境をまたぐ非金融取引の出入りの数字の差し引きであり、ミクロ面では内需の強弱と外需の強弱が複雑に起因するし、マクロ面では貯蓄投資のバランスを反映するからであ…

外部性、内部化

このところ、自分の研究の大きな方向性を軌道修正しており、今日は備忘録として。銀行員として見た1990年代以降の日本企業のガバナンス上の行動や、サブプライム・バブルとその崩壊の顛末をWall Streetで経験して、「個⇔全体」や「短期⇔長期」のジレンマを改…

エコカー減税、18年超税率

車を持っている人なら、重量税の高さには毎年イヤになっていることだろうと思います。日本では、環境対応車は重量税が減免される仕組みになっていますね。これ自体は理にかなったいいことだろうと思います。「今の時点で」燃料効率の悪い車を購入すれば環境…

大学中退を政府が阻止するべきなのか

というタイトルだから、もちろん阻止するべきではないというのが私の意見。基本は。大学中退:文科省が全国調査へ 年6万人以上、防止策検討 毎日新聞 2014年01月31日 http://mainichi.jp/select/news/20140131k0000m040143000c.html「基本は」というのは、例…

ドナドナ

来週、わが117クーペが、購入後初めて車検に。 色々な不具合はあるけど、どのくらい追加で出費になるかな。テールランプの電球くらいで済めばいいけど。 ついでに、エンジンルームの掃除、熱線の曇り止めやデフロスターなども手直ししちゃうと相当コンデ…

損益計算書は一方通行?(法人税減税と賃上げの議論)

ちょっと前の記事だが、今でも議論していること:法人税を減税して賃上げを求める珍妙な税制改正(ニューズウィーク日本版、2013年09月24日(火)): 法人税を減税して賃上げを求める珍妙な税制改正 | 池田信夫 | コラム | ニューズウィーク日本版 オフィシ…

賃上げして物価が上昇するの?

賃上げを要請して、企業がほんとうに賞与アップかベースアップしても、日本全体の給与所得が増えるとは限らないよ。雇用数が一定なら、という条件つきでしょ。単価を上げることは、企業にとって雇い止めやレイオフの誘因となってしまうでしょ。雇用は企業の…

また土門拳

「筑豊のこどもたち」を購入。筑豊のこどもたち作者: 土門拳出版社/メーカー: 築地書館発売日: 1977/07/21メディア: 大型本 クリック: 23回この商品を含むブログ (14件) を見る写真家やジャーナリスト、そして端くれの私を含む研究者がいかに現実と向き合う…

ネット右翼と歪曲された性的征服欲

インターネットがなかった時代から潜在的にくすぶっていた問題かというと、たぶんそうではないのではないかと思います。こういう分子がいたことには間違いないでしょうが、この分子がインターネットを利用して無思考層に拡散させた結果、一気に拡大されたの…

土門拳、リアリズム

「土門拳の伝えたかったこと」を購入、その直接的に訴える写真の山に圧倒されました。新版 土門拳の伝えたかった日本作者: 土門 拳,毎日新聞社,土門拳記念館出版社/メーカー: 毎日新聞社発売日: 2011/03/20メディア: 大型本この商品を含むブログを見るしばら…

外国人労働者と社会

数年前から、フィリピンやインドネシアなど特定の国々から看護師に限ってトレーニングも含めて有期就労ヴィザを発行するようになったが、私が知る限りではこの政策はいまだにうまくいっていなく、世の中の看護師不足は一向に改善されていそうにない。いかに…