自動車製造のモジュール化

というのは経営者や経営学者の目線からは素敵なことなのだろうし、それによって発展途上国の乗用車需要に応えているという点でも意味があることなのだろう。

トヨタのクルマづくりは“個別対応”から“共用化”へ(2014年2月15日、BLOGOS片山修):
トヨタのクルマづくりは“個別対応”から“共用化”へ

しかしこれは、自動車のユニクロ化だよね? コストの削減は企業経営においては問答無用で行わなければならないことだけれども、自動車業界の統合再編が多く行われる中で全世界で車が没個性化し、つまらないものだけが市場を席巻し、そうでないものはboutique manufacturerのような感じで少量生産し、やたら高額になるのだろう。しかも、ユニクロなら繊維産業に参入障壁はないが、自動車は政府の厳しい認可が必要となるから、市場に任せれば受給の関係で最適化される、とは言えないだろう。

現実、かつてはあんなに楽しい車をたくさん作っていたフォルクスワーゲンも、今や没個性甚だしい。

各社が生き残るためにはどのような「長期的」戦略をとるべきか、考えるべきだろう。自動車の需要は、決してそんな定式化されすぎたものとは思えない。