シゲキ的な出張、左脳も右脳も

金曜朝、大阪のリーガロイヤルホテルのラウンジで、某金融ホールディング会社の副会長と面会。この方、70歳近いのですが頭脳明晰で言葉も切れ味抜群、お会いするたびに新しい着眼点に気づかせていただいています。かつては日本屈指のインベストメントバンカーとして、某ビジネス誌に5ページもの記事が掲載された方で、今自分が執筆している論文に関連して、マーケットに精通したこの方の視点を伺いました。・・・ふむふむ、目が覚める思いでした。同じ現象について、視点を変えるとこれまで気づかなかった問題点が、なるほど浮かび上がるのですね。
ちなみにこの方、6月くらいに、授業のゲストスピーカーとしてお呼びする予定です。

大雨の中、急いで東京に行き、こちらの名著を書かれた方と面会。長距離の移動ながら、約束時間の3分前に到着。フ〜〜・・・。

戦後日本経済論 ―成長経済から成熟経済への転換

戦後日本経済論 ―成長経済から成熟経済への転換

上記の(自分の)論文に関して、研究者としてのご意見を賜りました。すばらしいお人柄でした。自分が歳をとってもこういう風になりたい、と思いました。もちろん、研究者としても自分が目差すべきあこがれの存在。この本も目下自分の目標。その方と、1時間15分みっちりお話ができて、身に余る光栄とはこういうもの。

もう一か所での面会を経て、亡き父のところへ行こうと思ったら・・・鍵がかかってる! 集団墓地のようなところでただでさえ興ざめなのに、午後5時半に行って閉まっているなんて・・・。せっかく東京に来たのに。

夜はニューヨーク時代の友人たち9名と青山で。こういう集まりって貴重だなー。東京のほかのおともだち、ぜひまた会いましょーね。


青山一丁目から大江戸線で宿に向かう途中、ついつい六本木下車。最近東京に行くとよく行く青山ブックセンターへ。
http://www.aoyamabc.co.jp/store/roppongi/ 
京都・一乗寺にある恵文社
恵文社一乗寺店 オンラインショップ
もいいんだけど、ここの青山ブックセンターが一番好きかなあ。なんというか、右脳をバシバシ刺激するレイアウトなんだよね。この店に行くと、社会科学系のコーナーがとっても陳腐に見えてきちゃうのよ。しかも、ここに来るときは酔っぱらっていることが多いので、おのずと衝動買いが多くなる・・・。

デザイン&レイアウトの見本帳

デザイン&レイアウトの見本帳

こういう視覚的に右脳を刺激するようなことって、最近特に重要な気がしている。震災後の社会や政治・官僚と現場の強烈な温度差を感じたり、大学教授たちの屁理屈のような浮世離れしたお話とかを聞いていると、「理屈じゃない」ことでヒトが判断を下すことが結構多いことを、改めて考えさせられますね。こういうヒトの感覚にうったえるための本を眺めていると、なんだかワクワクするのは私だけかしらん?TEDxKyotoのタンさんの作品などに大いに刺激を受けました。
この本の中身を今後活かせる機会って、案外ありそうな気がする。どんな仕事でも、日常の中にも、感覚にうったえることは大事だよな。

はじめての編集 [単行本]

はじめての編集 [単行本]

帯に、「編集は企画を立て、人を集め、モノをつくるために、言葉とイメージとデザインをアンサンブルする」
むむむ・・・こういう仕事、モーレツにしたい。衝動買い。

まー、酔っぱらってないとこういう本はたぶん買わないのだけど、やっぱり衝動買いしてしまったのは、理由はわからないけども私が建築家に妙な敬意を抱いているからなのかな。タイトルがダサいというか、最近流行っちゃっているTED: Ideas worth spreadingを形容するときによく使われているような感じですけど(とか言って自分もTED関わっちゃってますけど)、その中身は、あんたのアイディアの「ど真ん中」「根本」はなんじゃらほい、というもの。おまえ、この当たり前田のクラッカーを貫徹できているか??と、背筋が伸びる気分です。よい衝動買い。

ビジネスモデル・ジェネレーション ビジネスモデル設計書

ビジネスモデル・ジェネレーション ビジネスモデル設計書

おっと、つい2か月前にこの本の原書をAmazonで買ったのに、日本語訳がでちゃった。こうなったら、来学期の「日本企業の国際的展開」でこの手法をベースに学生たちに企画書を作ってもらおうかな。シンプルすぎる気もしますが、ビジネスモデルについて見事に視覚化した画期的な書だと思います。横長の見開きっていうのも、絵本みたいでいいじゃない。


土曜日、朝食をある方とご一緒し、急いで新幹線で京都に戻って、午後1時からの東大と立命館合同での研究会に参加。
http://www.ritsumei.ac.jp/acd/re/k-rsc/ras/03_research/2011/image/japan_workshop.pdf
世界経済フォーラム時代にお世話になった実業界の方や、SIPA留学同期の編集者も参加されていました。「21世紀の日本・世界」というようなテーマで、経済やら文明論やらの話をベースに、実業の方々が議論されるというもの。ああして実業の方々が一緒なのはとてもいいですね。特に文明論とかになっちゃうと、とかく浮世離れしちゃうことが多いから。夜11時まで飲み。連日クタクタで、2次会で眠ってしもうた。

最近人に会うたびに、とかくこういう「日本の将来」とか「文明論」とかの話になると、その人の所属によって結構意見の差異が出てくるな、と感覚的に(右脳で)思います。つまり、仮にこの感覚が正しければ(左脳的仮説)、環境によって人の意見って影響を受けるってことですね。一方、ヒトが環境に影響を受けるからこそ、時流に流されていない人にお会いすると、惚れます。


そして日曜は、盛り上がらない京都マラソンを横目に、朝から子供たち2人を連れて嵯峨幼稚園おやじの会の卒園バーベキュー。肉を大量に焼き、綿菓子を大量に作り、宝探し、だるまさんがころんだ。
それにしても京都マラソン、なぜ3月11日なんだろう。マラソンって、沿道で旗振ったりするものでしょう・・・。自粛すべきではないけども、1週間ずらしゃいいのに。しかも、裏では名古屋ウィメンズマラソンが開催されていて、そっちはテレビ中継があるのに、京都マラソンは地元局ですら中継していないなんて・・・。ツメが甘すぎると思った京都市民は、きっと僕だけじゃあないはず。


せめて天災の少ない1年間になりますように。