財政のこと

さて、たまには経済に関する話も書かなくっちゃな。

安倍政権以降、毎年首相が変わる体たらくて、日本が世界に恥じる政府債務/GDPの数字は以後拡大の一途なわけですね。それはひとえに、プライマリーバランス(利払い・利息収入を除いた財政本体の年間の収支)赤字が拡大していっているからでして、リーマンショックが2008年に起きたことだけでは説明がつかないわけです。


ドーマーの定理:プライマリーバランスが均衡しているもとで名目GDP成長率が名目利子率を上回れば財政赤字は維持可能。

なわけですが、そもそもプライマリーバランスは近郊していない(ゼロ%線の下にいる)。この図では小泉政権のころ改善していっている(右上がりからほぼ直線で上にあがっていた)のが一目瞭然ですが、後はどんどん右下に流れてしまっている。ほんで、IMFのあまりに楽観的な将来値については小一時間問い詰めたいところですね。

で、今年は震災やらで状況がまだ不鮮明ですが、2000年代後半から震災前までを見れば、名目GDP成長率はゼロかマイナス、かつ名目利子率はゼロ近辺、だから「名目GDP成長率が名目利子率を上回」っていなかった。

増税をどの財源からまかなうかももちろん大切だが、やはりここまで来たら、支出の大部分を占める社会保障の抜本的な改革は避けて通れませんね。人口構成からして、これはやむを得ない。聖域じゃあないよ。だって、単に無理な話なんだから。

社会保障改革の細かなアイディアは、またの機会に。。。