ギブアップと京都めぐり

一昨日、ついに今月末提出予定だった論文をギブアップし、次号提出に変えてもらった。父の他界とそれに伴うお盆のあれこれで、とても自分の論文に時間を費やせる状況になく、ひとまず今回はツケを後に回してしまった。

さて、締切が近くなるとついつい別の本を読んだり、関係ないことをしたくなったりするのは誰でも一緒。2010年3月の帰国からこれまで、ほとんど京都を見てまわるような機会がなく、ここ数日は自分なりの楽しみ方をできたかな。

25日、大学からすぐの北野天満宮「天神さま」の骨董市で、子供たちのためを装った自分のためのお買いもの。


古さはないが、なかなか立派な将棋盤、おまけに安っぽい駒をつけてもらって5000円。ちなみに、駒は香車が一つ足らず、段ボールを切り抜いて手書きで作り足した。いずれは駒だけまともなものがほしい。


昨日、寺町・二条の三月書房へ。ここはなかなか面白い書店だ。見た目は寂れた古書店のようでいて、たいへん充実している。思想・哲学、歴史、芸術、社会などが主だが、ジャンルを分ける本立てがないだけでなく、総数は少ない中、そのセレクションが素晴らしい。
三月書房 現代短歌、ペヨトル工房、南天堂、吉本隆明、猫々堂、、飢餓陣営、脈発行所、人智学、黒色戦線社、自由価格本

本日の衝動買い。

かつて丸山眞男とともに活動した思想家である鶴見俊輔だが、共感する部分と、隔世の感の部分と混在している。明治というシステムを作って以来、日本人が「個」ではなく「樽の中の集団」になったという。「個」の例はジョン万次郎、東郷茂徳杉原千畝などだそうだ。

日本のロゴ―企業・美術館・博物館・老舗…シンボルマークとしての由来と変遷

日本のロゴ―企業・美術館・博物館・老舗…シンボルマークとしての由来と変遷

企業や博物館などのロゴの意味や変遷をカラーで綴っていて、視覚的に飛び込んでくる。シンボルマークには組織の哲学みたいなものが宿っているはずで、それぞれの企業の実態やイメージと重ね合わせてみると面白い。


それにしても、寺町通りは面白い。店も工事現場も、オトナだ。

そしてジュンク堂BAL店へ。

<ヴィジュアル版> 藤田嗣治 本のしごと (集英社新書)

<ヴィジュアル版> 藤田嗣治 本のしごと (集英社新書)

その作品や人生はとても興味深いし、とにかくシャレている。僕の遠い親戚にあたる。

世界最悪の紛争「コンゴ」 (創成社新書)

世界最悪の紛争「コンゴ」 (創成社新書)

こういう本が、日本人の手によって、しかも現場で活躍された人によって書かれているのは、日本の若手(たぶん)の国際化も捨てたもんじゃあないと思う。自分の元ルームメイトAnselmeがまさにコンゴ東部のGoma出身で、歴史的にもルワンダブルンジなどとの連関性などを見てもとても興味深い。

BRUTUS (ブルータス) 2011年 7/1号 [雑誌]

BRUTUS (ブルータス) 2011年 7/1号 [雑誌]

「娯楽のチカラ」特集のブルータス。最近ブルータスがいいなと思う。

夜の飲み会までは
http://r.tabelog.com/kyoto/A2602/A260201/26005522/dtlrvwlst/485743/
で読書タイム。しっかり濃くて真面目にコーヒーに取り組んでいるのがお気に入り。

そして神宮丸太町の「とりと」で飲み会。うまかった。接客はまだまだ改善の余地ありだが。
炭火串焼とりと - 神宮丸太町/焼鳥 [食べログ]
IT系企業の方々と数か月前くらいから毎月(なるべく)飲みに行っていて、今回はフリーペーパーの企画・営業の方も参加。こうしてこの街でも友達を増やしてゆきたいと思う。しかし、酒が弱い私、ちょっと眠ってしもうた。

27日、朝食を食べに、出町柳にあるとっても昭和的な「ゴゴ」へ。まだ若そうな奥様が和服を着てせっせとコーヒーやらトーストやらを作っていて、和やかな雰囲気。でも、常連さんじゃないと居心地は今一つかも。
ゴゴ - 出町柳/喫茶店 [食べログ]

そして昨晩話題に挙がった岩倉の実相院へ。庭の外で建築工事をしており、ちょっと興ざめだったが、悪くはない。皇室とのつながりの歴史は面白い。黒光りの床板、言われているほど趣を感じなかった。こういうのは、自分自身の気持ちや気分次第で受けとめ方も変わってくるんだろうな。季節を改めてまた来たい。
実相院門跡 | 京都 岩倉

一乗寺恵文社へ。上記の三月書房をもっとスペーシャスに、オシャレに、そして雑貨などもそろえている。こちらもシームレスに思想、文学、芸術などの本が主だが、店全体の空間も含めてその陳列自体がアートとして意識されているように思った。ここはおもしろい。がんばって衝動買いは我慢した。
恵文社一乗寺店 オンラインショップ

昼食に、天神川五条のフジヤマプリンへ。ここのカレーもうまいが、最近ハマっているのがタコライス。たまらん! そんでもってここのプリンもコーヒーもうまい。味もさることながら、もう10回近く来ているけれども、家族で来ても一人で来ても絶対にイヤな思いをしたことがない。特に子供を連れていると、これって結構重要なんだ。明るくて清潔だし、スタッフも楽しく仕事をしている印象があるし、こういうお店にはがんばってほしいと思うよ。
京都・西京極のライスカレーとプリン・ケーキのお店【フジヤマプリン】

ちょっと遊びすぎた。いい加減仕事しなきゃ。